2015年8月15日土曜日

物語 うり坊とうり坊な人々 28

課題改善
拡販キャンペーンの結果を受けて、翌月のうり坊会議での反省会を実施しました。メンバーからは様々な意見が出ましたが要約して良かった点、反省点にまとめました。

良かった点
1.     雑学系文庫の出版社がやる気を見せた
2.     ビジネス系出版社の活躍できる場所が確保できた
3.     中堅出版社が大手出版社とは違う営業力を見せた
4.     雑学系の仕掛け売りの新記録ができた
5.     店の文庫担当者ごとの競争が生まれた

反省点
1.     準備期間が短かった
2. 候補作品が少なかった 
3.     候補作品の受付期間が短かった
  
良かった点はそのまま活かし、課題は次回に向けて修正するようにしました。

雑学文庫ダービー2009は前年の反省を受けて4つの改善点を実行することにしました。

1.     1社当たりのおすすめ作品を2作品まで認める
2.     企画の発表を12月とする
3.     1月上旬から候補作品のノミネート開始
4.     未参加出版社への案内を多くする

投入冊数を750冊にしたことで、各店での独自なおすすめ作品の展開がしやすくなったことについては、店の文庫担当者や出版社の反応もよかったので継続実施することにしました。

第2回
第二回雑学文庫ダービーはこうした項目が改善された結果、候補作品は前年に比べて倍増し、店文庫担当者の推薦と合わせ、92作品がノミネートされました。


1.     出版社の準備期間を長く取る
2.     出版社のおすすめ作品を1社2点までに増やす
3.     ノミネート出版社が22社から32社に増えた

32社もの参加があり、多様な作品がノミネートされて、拡大うり坊会議での候補作品の絞り込みはとても難しいものになりました。

まず、92作品を第一次絞り込みで約半数に落としました。
テーマがかぶる作品同士を集めて、より売れそうなものを残しました。次に同じ出版社の作品を減らしていくことにしました。一気に1冊にしてしまうのは推薦していただいた方に申し訳ないので2作品まで絞りました。

三回目の絞り込みは4項目
1.     チェーン全体で仕掛けて売ったら5000冊以上売れそうか
2.     大量多面陳列して映える装丁か
3.     推薦者の強い思いが伝わっているのか
4.     参加メンバーの強い押しはあるのか

この段階で20作品にまで絞り込むことができましたので、最後は全員の投票で決めることにしました。下位の方は同点で並んでしまったため、最終候補作品は14点ということになりました。

14作品は今回も750冊の搬入でスタートです。予定通りに3月1日から第二回雑学文庫ダービーが始まりました。
スタート時点から、前年と比べて、全体的に売上が大きくなっていました。売りやすい作品が多くノミネートされた結果だろうとうり坊は考えていました。

『犬の気持ちがよくわかる本』が最初からダントツの一位で突っ走っています。
沿線の川沿いの道はジョギングとウォーキングと犬の散歩で連なっています。中でも最大派閥は犬の散歩のようです。これだけ犬好きな方々が多ければこの本が売れるのは当たり前なのかもしれません。

二位につけている『頭のいい説明すぐできるコツ』は前年の第一位作品より200冊以上も上回っているのに、『犬の気持ちがよくわかる本』には手も足も出ない売上になってしまいました。

1か月間で5600冊を超える売上と、第一位作品の1000冊超えの売上はおすすめ文庫全店フェアに肉薄する勢いとなりました。

雑学系文庫のブレイクスルー
5月、6月は拡販キャンペーンが行われます。いつもと同じパターンですが、第一位を獲得した出版社を訪問し、結果の報告と拡販キャンペーンの協力のお願いをさせていただきました。

前年の『話し方を変えると「いいこと」がいっぱい起こる』は2ヶ月間で6100冊越えの販売実績となりました。
反省点を改善した第2回は『犬の気持ちがよくわかる本』です。雑学ダービーでは新記録の1000冊越えをしていましたのでうり坊の期待も膨らんでいました。

結果は2ヶ月間で約7000冊強の販売実績でした。おすすめ文庫全店フェアの拡販キャンペーンは第1回が11000冊越え、第2回が10000冊越えの実績でした。おすすめ文庫全店フェアのキャンペーンの約7割は取ることができています。

2004年から2009年までの雑学系の全店大仕掛けの銘柄別売上を確認してみました。右肩上がりであるとこがよくわかりました。

04年『魔法の心理テスト』3000冊
05年『頭を良くするちょっとした習慣』2800冊
05年『いい言葉はいい人生をつくる』4000冊
06年『ナンプレ』5000冊
06年『雑学図鑑』4500冊
07年『話し方を変えると「いいこと」がいっぱい起こる』6100冊
08年『犬の気持ちがおもしろいほどわかる本』7000冊

おすすめ文庫全店フェアと同じスタイル、同じ運用基準で企画を推進したことで、ブレイクスルーが継続できています。

1.     企画にはお楽しみの要素を必ず盛り込む
2.     賛同する人を増やして、企画の推進母体を順次大きくしていく
3.     企画を実施したら、必ず評価反省をする。
4.     良かった点は継続して、反省点には必ず改善を加える。
5.     新たに工夫する点を盛り込み、販売実績が取れるような流れをつくる。

この5つの項目を実施することで、うり坊は販売実績のブレイクスルーを作ってきました。


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