2016年2月16日火曜日

呼吸で心を整える セカンドステップ

仕掛け売りの広がりをつくる
斉藤塾はベストセラーをつくることを目標として活動を行っています。7万部でも8万部でもベストセラーと言ってもいいのかもしれないのですが、誰もがベストセラーだと納得できるのは10万部を超えてからだと思っています。

「初速がいい」「発売即重版」「1か月で2万部到達」そんな言葉に出合うことはよくあります。そうした作品を取り上げて塾生たちは10万部計画にチャレンジしました。その結果、4割以上の計画が成功しています。

10万部計画のストーリーは4つのステップから成り立っています。簡略化して表現すると下記のようになります。
1.     仕掛け売りの拠点をつくる
2.     仕掛け売りの広がりをつくる
3.     新聞広告を掲出する
4.     仕掛け売りの全国的な展開をつくる

最初のステップは特定の店で影響力の強い売上を作ることから始まります。取り上げた作品のメインターゲットを特定し、そうした客層が多く集まる店の一等地で売れる商品展開をつくると拠点づくりは成功します。

影響力のある売上とは小規模の店なら週売10冊、中規模なら週売30冊が目安になります。売れていることが伝わりやすくするために、その店のベストテンにランクインすることを目指します。

多くの店でベストテンコーナーを作っています。そこに作品が展示されると売れていることが視覚的に伝わります。ジャンル別週間ベストの第一位を5週連続して獲得した作品はほぼ間違いなく10万部計画を成功させることができます。

特定の店で影響力の強い販売実績を作り、仕掛け売りの拠点ができると、次のステップへ移行します。拠点づくりで成功したパターンを水平展開すれば、仕掛け売りの広がりは容易にできます。

拠点での商品展開のスタイルや販売実績を紹介すると、その作品が売れていることが具体的に書店員に伝わります。そして、多くの書店から「私も売ってみたい」という声が上がるように仕向けていきます。

仕掛け売りの広がりをつくる営業活動では「売れていることが分かる注文書」の出来具合がカギとなります。商品展開のイメージを写真で伝え、販売実績を数字で表現し売れている状況が見えてくると「受注しやすい注文書」になっていきます。

書店員は他店の情報を気にかけていますし、特に動向を注目している店は定期的にチェックしています。そうした店の情報が掲載されると書店員の対応も全然違ってきて、「うちの店でも挑戦してみたい」と考えだすのです。

『呼吸で心を整える』の発売から約一か月が経過した段階での販売実績を調べていただきました。ここから仕掛け売りの広がりを作る道筋を考えてみます。
ベストテンの順位
1.     丸善丸の内本店
2.     紀伊国屋書店梅田本店
3.     有隣堂恵比寿
4.     紀伊国屋書店新宿本店
5.     啓文堂書店渋谷店
6.     BX品川サウス
7.     三省堂書店名古屋高島屋店
8.     三省堂書店池袋本店
9.     紀伊国屋新宿南店
10.  BX新宿南口

このデータの特徴的な点は大阪、名古屋と山手線の東西南北の主要ターミナル駅を網羅していることです。エリア的な偏りがないことから、どの地域でも売れる可能性を持った作品であると判断できます。

全国的に有名な書店が上位にいますので、そうした店の売れ行きに敏感な地域ごとの一番店や有力店が仕掛け売りの広がりをつくる有力候補となるでしょう。仕掛け売りの提案をして実際に成功させることは十分可能なように思います。

ベストテンには1000坪クラスの大型店、仕掛け売りが得意な200坪クラスの店と駅構内の好立地の店が入っています。規模的には大小問わず好立地な店で初速が出ていると判断してよさそうです。

ベストテンに入っている店はそれぞれチェーン店の中で主要な地位を占めています。その店の販売データや商品展開のやり方をチェーン内他店に広めていく取り組みをすれば、複数店舗に仕掛け売りの広がりをつくることができます。

また、チェーン店内の競争意識を煽ることも戦術の一つとして使えるでしょう。また、チェーン内の複数店舗で実績を上げると本部一括の仕入れがしやすくなりますので、チェーン一括での取り組みを本部担当者に提案することも可能となります。

ベスト5とそれ以下では冊数の違いが目立ちます。ベスト5に入っている200坪クラスの2店舗が1000坪クラスの大型店とそん色のない販売実績を上げています。そこでは何らかの形で仕掛け売りをしていると想像できます。

仕掛け売りの好きな書店担当者は彼らの取り組みに興味を抱いていることが予想されます。そうした店にこの2店舗の取り組みと実績を紹介すれば、多くの店で仕掛け売りが始まることでしょう。

ベストセラーを作るための意図的な取り組みは、作品のターゲットとする客層に合わせてエリアや店を選んで拠点づくりや仕掛け売りの広がりをつくります。
ただ、この作品の場合、作品自体に客層の広がりがあるように感じますので、エリアや店を選ばなくても仕掛け売りは可能なように感じます。


仕掛け売りが得意な店は多くあります。そうした店の担当者に提案を重ねていけば仕掛け売りの広がりはつくることができます。担当者への活きのいい提案によって彼らのやる気を引き出すことが重要だと思います。

この作品の特徴的な点は、「呼吸」という誰もが普段自然に行っている行為が作品のテーマであることです。非常に汎用性が高いテーマですから、ビジネスだけでなく、スポーツや武道と絡めたり、ヨガや瞑想、健康法と絡めたりすることが可能です。

新書というサイズと価格も提案の根拠となり得ます。新書は過去ベストセラーを多く出しています。どんな切り口を前面に出していくかで店を選ぶことができますし、提案する際のキャッチコピーの出来が成果に影響を与えるかもしれません。

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